褒め上手な先輩の「可愛い」が止まりません
妄想を繰り広げた後、準備室で衣装を試着し、鏡の前で確認する。

今着ているのは、ボーダー柄のオフショルダーのトップスに白のロングパンツだ。



「どう? 窮屈じゃない?」

「大丈夫です! 動きやすいです!」



鏡越しに現れた草山先輩と会話を交わす。

いやぁ、まさか草山先輩がこの服を作ってくれたとは……ビックリ。


あれから睨まれてないけど、多分私のことは嫌いなはず。

先輩はどんな気持ちでこの服を作ったんだろう……。



「なら良かった。ドレスの準備するから、その間にちょっと歩いてきたら? いい練習になると思うし」

「っ……はいっ」



鏡越しに先輩と目が合い、身体中に緊張が走る。


なんか目の奥が暗いというか、笑ってないというか……。

あんたが嫌いって、眼差しに表れてる感じ。


『文化祭が終わったら西尾くんに話しかけるな』って言われてるけど……いくらなんでも無理がある。

そんなことしたら先輩を傷つけちゃうし、失礼だし、紹介してくれた兄にも悪い。


……草山先輩には悪いけど、ここはハッキリ断らないと。



廊下を一通り歩いて被服室に戻り、今度はドレスに着替える。

あれ……? これってもしかして……。
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