白いジャージ3 ~先生とバージンロード~


校長先生は仕事で参加できない為、教頭先生が参加してくれることになった。


教頭先生は、生徒に人気のある女性だ。



教頭先生は・・・

きっと、わかっていた。



当時から。



俺が直のことを特別に想ってしまっていること。


直が俺を好きなこと。




明らかにおかしいよな。


音楽室で進路相談なんて。




でも、忠告をされてから俺と直は距離を置いた。



だから、それ以降、教頭先生は何も言わなかった。




あの日、音楽室で俺と直の密会を見てしまった教頭先生は誰にも言わず、

ただ見守っていてくれたんだと思う。





俺が招待状を手渡しした時、教頭先生は優しく笑った。




「あの・・・覚えてますか?矢沢直。元生徒と結婚することになり、ご迷惑かけちゃうかも知れないですけど」



教頭先生は首をゆっくりと横に振り、おめでとうと言ってくれた。



「迷惑なんて・・・とんでもない。新垣先生を好きな生徒達はがっかりするでしょうけど。本当におめでとう。矢沢さんにも、早く会いたいです」





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