友達以上恋人未満~これを愛というならside story~
梓と出会ってから3年後ーーー。


俺たちは、仕事の良きパートナーの一員として惹かれて。

飲みに行ったり、色んな所へデートしたり、桜を見に行ったり、花火を見に行ったりして。

何でも話せる、言い合える、気が合う友達以上恋人未満の関係になっていた。


手を何の躊躇いもなく握ったり、抱き締めたり、抱き付かれたり、額に唇を触れたり、明らかに友達ではない。

かと謂って、お互いに恋愛対象として見ていたり、接してるわけではない。

ただ、居心地がいい。

自然体で居られる。


いつも元気な梓が、元気がないと気になって、ちょっとした変化でも直ぐに気付いてしまう。


甘えたいときは俺に甘えろよ。

泣きたいときは一人で泣くな、俺の腕の中で泣けばいい。


梓に、何時だか伝えて以来。

息抜きしたいとき、必死で歯をくいしばって気が緩んだときに、梓は甘えてくるようになった。

泣きたいときは、泣いていい?

俺の背中に腕を回して、胸に顔を擦り寄せて泣くようになった。


梓が笑顔になればそれでいい。

はじめて会った日に、吸い寄せられるように見惚れてしまった、

可愛い、誰もが惹き付けられて癒される笑顔が好きだから。
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