悪役令嬢リーゼロッテ・ベルヘウムは死亡しました
「そうだけど。そうだけれど! ……あなたって子供が何したとかあれしたとかに無関心そう。それで奥さんにがっかり幻滅されればいいのよ」
それでもなにか言ってやりたくてわたしは言葉を続けた。
「俺はまだ独身だ」
「将来絶対に奥さんに『この人はわたしの話をちっとも真剣に聞いてくれない。子育ての悩みを共有しれくれない』って思われればいいのよ。離婚されても知らないんだから」
「俺は子育てに無関心じゃない。奥さんにも子供にもこの人すごぉぉいって思われる頼りになる夫になる自信がある。うん、やっぱりお父様の背中を見て育ってほしい」
「あっそ」
「自分から言った割に冷たい反応だな、リジー」
「べつに話の流れで言っただけだもん。あー、もう毎日疲れる! もうちょっと二人が大人しくなってくれるといいんだけど」
「わんぱく盛りな子供だしな」
わたしとレイルは、人の姿をして彼の持ってきた絵本を珍しそうに眺めている双子を見やる。レイルは今日いくつかのお土産を持参したのだ。それが子供用の絵本と、なぜだかお菓子。マフィンだ。チョコレートチップの入ったものと、ブルーベリー入りのマフィン。
乙女ゲームの世界のため、チョコレートも普通に存在しているのだ。さすがは乙女ゲーム。もちろんそれはプレイしていたころから知っていた。
わたしはぱくりとマフィンを口にする。
「あ。美味しい」
「だろう。城の者に頼んで焼いてもらったんだ」
「へえ、あなたお城に勤めているの」
「まあな」
身分は高いのだろうと踏んでいたが、やはりというか。王宮に自由に出入りができて、しかも厨房の人間に顔が利くらしい。
「リジー様ぁ。お茶のお代わりいかがですぅ?」
「あ、ティティありがとう。貰うわ」
「はいですぅ」
今日もふよふよ宙に浮きつつティティはわたしのためにこまごまと世話を焼いてくれる。
「お城勤めなのに、しょっちゅうここに顔を出していていいの? 暇なの?」
「俺は暇じゃないぞ。ちゃんと仕事はしている。めちゃくちゃ頑張ってる」
「ふうん」
「それに、ここに来るのはいい息抜きにだしな。竜の夫妻も親切だし」
「そうね。ミゼルさん夫婦は優しいわよね。黄金竜ってもっと荘厳なイメージを持っていたけど。気さくだし」
それでもなにか言ってやりたくてわたしは言葉を続けた。
「俺はまだ独身だ」
「将来絶対に奥さんに『この人はわたしの話をちっとも真剣に聞いてくれない。子育ての悩みを共有しれくれない』って思われればいいのよ。離婚されても知らないんだから」
「俺は子育てに無関心じゃない。奥さんにも子供にもこの人すごぉぉいって思われる頼りになる夫になる自信がある。うん、やっぱりお父様の背中を見て育ってほしい」
「あっそ」
「自分から言った割に冷たい反応だな、リジー」
「べつに話の流れで言っただけだもん。あー、もう毎日疲れる! もうちょっと二人が大人しくなってくれるといいんだけど」
「わんぱく盛りな子供だしな」
わたしとレイルは、人の姿をして彼の持ってきた絵本を珍しそうに眺めている双子を見やる。レイルは今日いくつかのお土産を持参したのだ。それが子供用の絵本と、なぜだかお菓子。マフィンだ。チョコレートチップの入ったものと、ブルーベリー入りのマフィン。
乙女ゲームの世界のため、チョコレートも普通に存在しているのだ。さすがは乙女ゲーム。もちろんそれはプレイしていたころから知っていた。
わたしはぱくりとマフィンを口にする。
「あ。美味しい」
「だろう。城の者に頼んで焼いてもらったんだ」
「へえ、あなたお城に勤めているの」
「まあな」
身分は高いのだろうと踏んでいたが、やはりというか。王宮に自由に出入りができて、しかも厨房の人間に顔が利くらしい。
「リジー様ぁ。お茶のお代わりいかがですぅ?」
「あ、ティティありがとう。貰うわ」
「はいですぅ」
今日もふよふよ宙に浮きつつティティはわたしのためにこまごまと世話を焼いてくれる。
「お城勤めなのに、しょっちゅうここに顔を出していていいの? 暇なの?」
「俺は暇じゃないぞ。ちゃんと仕事はしている。めちゃくちゃ頑張ってる」
「ふうん」
「それに、ここに来るのはいい息抜きにだしな。竜の夫妻も親切だし」
「そうね。ミゼルさん夫婦は優しいわよね。黄金竜ってもっと荘厳なイメージを持っていたけど。気さくだし」