【プロット】聴こえる冷酷皇帝と視える転生皇女と現す無口な公子
冒頭部分プロット
【冒頭部分プロット】
<第一話>
河鹿野舞音(かじかのまいね)は時々、予知夢を見る。
ある日、自分が事故死した夢を見たのだが、それが現実となった。
次に目を覚ますと、天国かと思いきや地獄のような光景が飛び込んできたのだ。
目の前には血まみれの青年が立っており、自分に剣を向けている。
悲鳴を上げたつもりが「あうあばば!」という間抜けな声が出る。そして突き出した手は小さい。まるで赤子のようだ。
最近流行の漫画や小説のような異世界転生だろうか? それにしては舞音としての記憶がある。今まさに命を刈りとられようとしているのに、舞音は暢気にそんなことを考えていた。
必死で舞音を庇い、青年を止めようとしている周りの会話から血まみれの青年は皇帝と呼ばれており、どうも舞音の父親らしい。
『この血まみれ男が父親? 生まれたばかりで父親に殺されちゃうなんてマジ最悪!?』
突然、舞音に脳裏に女性と小さな男の子を手にかけた父親の姿が飛び込んでくる。
『こ! この人、すでに人を殺ってきてるんですけど!? それで血まみれなの?』
心の中で悲鳴を上げる舞音を父親が覗きこんでくる。
「お前、視える能力を持っているのか?」
パニック状態の舞音に父親、皇帝ユリウスが問いかける。舞音はそのまま眠るように気絶した。

<第2話>
翌朝、目を覚ますとユリウスが舞音の顔をじっと見つめていた。
『ひえっ! 夢じゃなかったんだ』
「怖がらずともよい。能力者ということはそなたは真に俺の娘なのだろう。ゆえに殺しはせぬ」
『心の声が聞こえているの?』
皇帝は頷くと、この世界と能力について語りだす。
ハルトシュタイン帝国には過去視や未来視ができる『視える能力』、心の声が聴こえる『聴こえる能力』、言葉を現すことによって影響を与える『現す能力』を持つ者がいる。
それらの能力は皇族、皇族に近しい血を持つ者に現れる能力だ。
皇帝ユリウスは聴こえる能力を持っていて、舞音の心を読める。
そして舞音はユージェニアという名のユリウスの娘で、視える能力を持っているらしい。
舞音が視た女性と小さな男の子を手にかけた映像は過去視だった。
「そなたは俺が自ら育てる。唯一の後継者だからな。今日から皇太女だ」
その言葉を聞いた舞音はまた眠るように気絶した。

<第3話>
ユリウスは舞音あらため、ユージェニアを常にそばに置いた。
ちなみに前世の名であるマイネという名をセカンドネームにつけてもらった。
まだ赤子だというのにユリウスは会議の時も執務をする時も決して離さなかったのだ。
『あの……私赤ちゃんなんですけど。眠るのがお仕事なんですけど……』
「何を言う。そなたは次期皇帝なのだぞ。子供のうちから教育せねばならぬ」
ユリウスは実務を見せることで教育をする気なのだ。
しかし、会話ができることはありがたいが、ユージェニアとしては普通に赤ちゃんとして過ごしたい。何せ頻繁に眠気に襲われるのだ。
そして、今日も眠るように気絶した。
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