Dying music〜音楽を染め上げろ〜
家に帰ってマスターのクラブのHPを調べた。画面をスクロールしてスタッフ欄を探す。
…あった。シュート。
専属DJ兼スタッフ。年齢…18歳⁈俺とそう変わらない。2個か3個上だ。ということはプライベートライブの客ではない。
もう少し調べると客がネットに乗せたクラブの映像があった。概要欄には
【シュート・2月16日ステージ】
クリックしてみるとシュートと思われる人物の歌声が流れてきた。
♩〜🎵♩♩ーーー〜…
………………ん?
もう一度巻き戻して聞いてみる。
♩🎶ー♪〜ーー…
ノイズやBGMが邪魔して鮮明に聞き取れない。
この声、聞いたことがある気がする。
たった 15秒ほどの短い動画を何回も再生する。
え?
…確信は持てない。
間違っているかもしれない。
でも、あっちから声をかけてきたたってことは。
師匠にLINEを送った。
ー 『依頼、受けます。マスターに日時と詳しい内容を聞いてるらってもいいですか。』
すぐに返信がきた。
ー『わかった。ただし、十分気をつけろよ。シュートってやつは得たいが知れないからな。』
ー『わかっています。』
…これは一種の賭けだ。