燕雀安んぞ天馬の志を知らんや。~天才外科医の純愛~

 なのに、なんなの? 拓海は忘れてたんだ。
 っていうか、未来のあたしも覚えてなかったってことだよね。

 なんだかショック。


「未来のあたしも覚えてなかったのね。それに拓海も、あたしだって気付いてなかったのね?」

 恨みがましい声で言う。
 あれ以上に魅力的なことが未来にあるの? いや、そもそもこれは夢か。

 あたしが睨むと、拓海は少しひるみながら、

「いや、だってそれ、かなり前のことだし……。あの時のつばめちゃんは……なんていうかすごくヤンチャだったし」
「なにそれ」
「つまり、イメージと全然違うから」
「そうなの?」

「まぁ……25歳のつばめちゃんは行動力はあるけど、何ていうかもう少し理性的というか」

 なんだか『あたし』が褒めれられている気はしないわ。
 どうせヤンチャですよ。よくお母さんから怒られてる。あ、でも、これは内緒。


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