燕雀安んぞ天馬の志を知らんや。~天才外科医の純愛~


 それから旅行までなんとなく気まずくて、拓海はたぶん話を聞いてきているだろうけど、その話には触れなかった。

 それに、やっぱりあたしは拓海に触れることも触れてもらうこともなく、毎日を過ごしている。


 拓海は、僕はソファでねるね、だから心配しないで、と言った。
 いちいち涙が勝手にあふれて、震えるあたしに遠慮するように、拓海はあたしと距離を取るようになった。

 それでも拓海はいつも優しくて。
 あたしはその優しさが辛くなった。


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