燕雀安んぞ天馬の志を知らんや。~天才外科医の純愛~

 見終わった時、


「運命の恋、ね。女の子はあこがれるのかな。そういえば、つばめはこれ見てたとき、自分がこの子だったら、って思わなかったの?」


 そう言われて、胸がドキリとする。
 今しがた、自分と重ね合わせてました! とは言えない……。


 でも、考えてみれば昔の自分は、

「私はいわば『政略結婚』をするってわかってたから。運命なんて、憧れも持てなかったのかもしれません」

と言った。
 天馬先生の眉が悲しそうに下がる。

 私は慌てて、

「でも、結婚した相手が天馬先生で良かったですよ?」

と言った。



 そうだ。政略結婚だったとしても、天馬先生が相手だったから。
 私は今、幸せなんだ。



「私は天馬先生と結婚できて、今、幸せですから。だからそれが運命だったんです」

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