燕雀安んぞ天馬の志を知らんや。~天才外科医の純愛~

「つばめ?」
 天馬先生の声。私は大熊さんの後ろを死守した。

(やだー! なんかやな予感しかしない!)



「一条先生、大熊さん、助けて」
 泣きそうな顔でそう言ったのに、一条先生はにこりと笑って、
 私を大熊さんから引き離す。


「つばめちゃん? 私たち、今幸せ絶頂期。今日プロポーズ成功したんだもん。ここ一か月、この人、ずっと指輪持ってたからいつプロポーズするんだろうと思ってたの」
「え……」

 一条先生の言葉を聞いて、大熊さんが絶句する。

「これから二人で愛をはぐくみに行くんだから、邪魔しないで?」
 そう言って一条先生は大熊さんの腕を掴む。

「い、いいのか?」
「もちろん」

 二人は微笑み合うと、なんだかすごく仲良さそうに歩いて行ってしまった。

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