燕雀安んぞ天馬の志を知らんや。~天才外科医の純愛~

 天馬先生は私の肩をそっと持ち、真剣な顔になると、

「つばめ? いい機会だから言っておくけど、僕は今すぐでもほしいよ。つばめと僕の子ども」
と言う。

「……う」
「つばめはほしくないんだ。それもショックだなぁ。今日はショックなことばっかりだ」

 あくまでも今作りましたー、というような悲しそうな顔で、
 天馬先生は私を見た。

 でもその顔は、私の心にぐさりと刺さる。
 こういう顔するとき、意外と天馬先生は本当にそう思ってたりするから。



「……うぅ」
「僕はつばめも子どももうんと大事にするよ? 信じられない?」
「それは信じるけど」


 信じるって言うか、絶対そうですよね?
 あなた、子どもまで溺愛しますよね?

 そんな確信はあった。
 でも子どもって甘やかしすぎたらいけないんだよ?

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