神様に人の不幸を願ったら、運命の相手を紹介されました
「せっかく私が、優しくしてやってるのに!」

きっ、と上がった彼女の顔は、怒りと羞恥からかバージンロード並みに真っ赤に染まっている。

「彼氏と別れてあなたがひとり淋しいだろうって、わざわざ招待してあげて、幸せをわけてあげようって私の優しさが、わかんないの!?」

彼女が思いっきり私を押す。
受け身も取れずバランスを崩し、空が見えた。
が、いつまでたっても身体は地面に着かない。

「……え」

そのまま体勢が立て直され、私が立ったことを確認して支えていた手が離れた。
振り返ると、長身銀縁眼鏡の若い男が立っている。

「人がこんなに優しくしてあげたのにこんな仕打ち、酷い!」

周囲は完全に、微妙な空気になっている。
酷いのはどっちなんだろう。

……まあでも、式を台無しにした私の方が酷いか。

「あー……」

とうとう、花嫁はしくしくと泣き……真似をはじめた。
せっかくの日をぶち壊したのには若干、心が痛まなくもない。
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