神様に人の不幸を願ったら、運命の相手を紹介されました
やっぱり仮病を使ってでも欠席すればよかったなんて後悔をはじめていたら、誰かが私の手を引っ張った。

「来い」

手から辿った先にあった顔は先ほどの男だった。

「ここは君がいるべき場所じゃない。
来い」

さらに手を引っ張られ、それに従う。
たとえ連れていかれた先で非難が待っていたとしても、ここを去る口実が欲しかった。
手を引かれて歩きながらちらりと振り返る。
そこでは花婿が花嫁を慰めていた。
でもそれを見ても、もうなにも思わなかった。

「……」

会場の敷地を出ても、男は手を離さない。
近くの公園で私をベンチに座らせ、ようやく離してくれた。

「待ってろ」

男は私を残し、どこかへ去っていく。
空はどこまでも青く、なんで私ひとりがこんなに不幸なのだと憎くなってくる。

「ほら」

不意に目の前に、ペットボトルが現れた。
さっきの男が、私へ差しだしている。

「……ありがとう、ござい、マス」

私がそれを受け取ったら男は隣へ座り、缶コーヒーを開けた。

「災難、だったな」

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