生贄になる予定が魔界の王子に頭突きを食らわせてしまいました
「元の世界に、戻れる……?」
「そうです。過去に花嫁で人間界に戻られた方は1人だけですが、実は花嫁以外にも何年かに一度の割合で人間界から『迷い人』が現れるんです。迷い人の方は半分くらいの確率で帰郷を望まれますね」
「どうしてそこまでしてくれるの? 人間は魔族を忌んでいるのに……」
「あぁ、こちらも完全な慈善事業ではないのでお気になさらず。ちゃんと旨みが有るんです」
ニッコリ。
あ、今のはなんだか神殿で教わった魔族っぽい。
「さきほど帰郷を望まれた方は人間界にお連れすると言いましたが、我々もいつでも自由に人間界に行けるわけではないんです。青い月が昇っている間か、二つの月が完全に姿を消す新月の晩にだけ行くことができます。しかも空間を渡れるのは高位の魔族だけです。
なので人間の身につけている服や小物、その時に人間界で流行っている文化、料理、日用品なんかは物珍しくて民に人気が有るんです」
「服が珍しい? でも、ヴェルが今着ている服はユーンブルグの王国軍の正装にそっくりだけど……」
「気づいてくださいましたか! そうなんです。これは100年ほど前に来た迷い人から魔界に伝わったものなんですよ。国民に評判が良かったので王族の衣装に取り入れちゃいました」
「と、取り入れちゃったんだ……」
ユーンブルグと魔界の温度差スゴイ。
「はい。ですので花嫁や迷い人の方には身柄を保護する代わりに衣装や知識を提供していただいています。
やはり魔界で複製したものよりも人間界で作られた物の方が希少価値が有るので、花嫁のドレスなんかは競売にかけると高値がつくんですよ。おかげで国が潤います。
あ、人間の文化は魅力的ですが資源や国力は魔界の方が豊かなので、わざわざ軍を動かして人間界に攻め込む気などはありませんからご安心を。僕たちが迎えに行くか、不定期に現れる狭間に迷い込むしか人間にはこちらに来る手段がありませんし。
だから魔界の存在を知った人間をお帰ししても、さほど問題はないんですよね。まぁ大体の方は恩義を感じて、それ以外の方は自身が迫害されるのを恐れて魔界のことを黙っていてくださいますから」
人間界の魔界に相手にされてない感じヒドイ。
「そうです。過去に花嫁で人間界に戻られた方は1人だけですが、実は花嫁以外にも何年かに一度の割合で人間界から『迷い人』が現れるんです。迷い人の方は半分くらいの確率で帰郷を望まれますね」
「どうしてそこまでしてくれるの? 人間は魔族を忌んでいるのに……」
「あぁ、こちらも完全な慈善事業ではないのでお気になさらず。ちゃんと旨みが有るんです」
ニッコリ。
あ、今のはなんだか神殿で教わった魔族っぽい。
「さきほど帰郷を望まれた方は人間界にお連れすると言いましたが、我々もいつでも自由に人間界に行けるわけではないんです。青い月が昇っている間か、二つの月が完全に姿を消す新月の晩にだけ行くことができます。しかも空間を渡れるのは高位の魔族だけです。
なので人間の身につけている服や小物、その時に人間界で流行っている文化、料理、日用品なんかは物珍しくて民に人気が有るんです」
「服が珍しい? でも、ヴェルが今着ている服はユーンブルグの王国軍の正装にそっくりだけど……」
「気づいてくださいましたか! そうなんです。これは100年ほど前に来た迷い人から魔界に伝わったものなんですよ。国民に評判が良かったので王族の衣装に取り入れちゃいました」
「と、取り入れちゃったんだ……」
ユーンブルグと魔界の温度差スゴイ。
「はい。ですので花嫁や迷い人の方には身柄を保護する代わりに衣装や知識を提供していただいています。
やはり魔界で複製したものよりも人間界で作られた物の方が希少価値が有るので、花嫁のドレスなんかは競売にかけると高値がつくんですよ。おかげで国が潤います。
あ、人間の文化は魅力的ですが資源や国力は魔界の方が豊かなので、わざわざ軍を動かして人間界に攻め込む気などはありませんからご安心を。僕たちが迎えに行くか、不定期に現れる狭間に迷い込むしか人間にはこちらに来る手段がありませんし。
だから魔界の存在を知った人間をお帰ししても、さほど問題はないんですよね。まぁ大体の方は恩義を感じて、それ以外の方は自身が迫害されるのを恐れて魔界のことを黙っていてくださいますから」
人間界の魔界に相手にされてない感じヒドイ。