捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました
やっぱり。俺が小さく息を吐くと、代わりに龍が言葉を続けた。
「じゃあ、長谷川部長がすべてを仕切っていた感じ?」
「多分そうだと思います。僕はそのことがあって、あの会社で仕事を続けていく自信がなくなり、正直自分のしてしまったことが怖かったということもあります。弱かったせいで調べもせず、一人の人の人生を狂わせてしまった……。社長たちが僕に会いに来たということは、やはり立花さんが犯人ではなかったんですね」
申し訳なさそうな村本に俺はうなづいた。
「正直に話してくれてありがとう」
「何か処罰は?」
覚悟を決めたような村本に、俺は微笑みを浮かべた。
「今の会社で頑張れよ」
そう言うと俺と龍は伝票を持って立ち上がった。
「すみませんでした」
後ろから聞こえた声に、村本はとても素直できっと今の会社でも頑張っているのだろう。
そう思うと、俺は店を後にした。