捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました

「確かにタイプが逆ですね」
フフっと笑っていると、祥吾さんが私たちを見た。

「二人とも、社長室でもう少し話すから」
その言葉に私達4人は部屋を後にして、エレベーターで上層階へと向かう。
見慣れた役員フロアへ到着すると、私はつい癖で一番に降りると祥吾さんを見た。

「おい、立花。今はお前誰の秘書だよ」
「あっ」
専務の笑い声にハッとして、私は中の三人を見た。


「紗耶香、身体が覚えてたんだな」
祥吾さんもクスクスと笑いながら、私の頭にポンと触れ私を見つめる。

こんなところでやめて欲しい。蕩けるような笑みを浮かべて、今にも頬に触れそうな祥吾さんから逃れるように頭を下げる。

「社長、それセクハラですよ」
和泉さんの呆れたような声に、悪びれることなく祥吾さんは言葉を続ける。
「セクハラなんかじゃないだろ? なあ紗耶香」
「もうやめてください。仕事しましょう……」

オタオタする私を見て、三人が笑っている状況に耐え切れず、私は大きなため息を付いた。
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