捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました
一通り打ち合わせを終えると、私たちは席を立つ。
「今日は本当にご足労をありがとうございました。そして紗耶香がいつもお世話になってます」
深々と頭を下げた祥吾さんに、専務は少し考えた表情を浮かべた後、にこりと笑った。
「いえ、今後ともよろしくお願いします」
二人は視線を合わせると、何かわかりあっているような空気感を醸し出していた。
男同士はよくわからないと思いつつ、私は踵を返すと後ろから声が聞こえる。
「紗耶香、ごめん。今日お迎え頼むな」
後ろから聞こえた声に、私はキュッと唇を噛むと振り返る。
「うん。大丈夫」
仕事ではない祥吾さんの声に、私も祥吾さんの瞳を見て答えると優しい笑顔がそこにはあった。