捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました

「え」
ただ零れ落ちたと言っても過言ではないもしれない。自分の意思で言葉を発したのではなく、反射的に聞き返しただけだった。

「まあ、御曹司だし昔から決まっているわよね。婚約者ぐらい。だから遊びの女しか作らないのよね」
結城さんの言葉がぐさりと胸に突き刺さる。

「それに何か情報が漏洩している可能性があるって噂もあるわよね。最近私達秘書にも秘密裡に役員が集まってるじゃない。それも怪しいし」
色々な情報が溢れて、私の頭はグチャグチャだ。妊娠の可能性も婚約の話も、最近の社内の動向も。
血の気が引きそうになるのを、なんとか私は耐えていた。

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