捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました
「やめて!」
ドンと胸を叩いて離れれば、ぺろりと唇を舐めクスリと笑う祥吾さんがいた。
「どうしてこんなこと……」
意味が解らず、泣きそうになりながら問いかければ、意味の分からない言葉がかけられる。
「これで大村専務のところには戻れないな」
それだけを言い逃げすると、祥吾さんは会議室を後にする。
もう、何も意味が解らない。どうして。どうして今更こんなことをするの。
まるで私を罰するような祥吾さんがわからない。五年ぶりに触れた祥吾さんの唇の熱が熱くて、私は呆然とした。