捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました
どう説明すればいいかわからず、私は何も言えないまま祥吾さんの後を追う。
そしてリビングへと入ると祥吾さんが父を見るなり、いきなり頭を下げたのが見えた。
母はたぶん何かいいたいことはあるのだろうが、瑠偉を抱いたままとなりのキッチンで成り行きを見守っている。

「突然申し訳ありません。東和祥吾と申します。この度は大変申し訳ありませんでした」
いつも自信にあふれていて、一緒に仕事をしているときも謝罪をするところを見た記憶がない。
そんな祥吾さんをいつもは温厚な父が、厳しい顔で見つめる。

「君からの謝罪は何についてだ?」
明らかに怒りを露わにする父は目の前の人がどこの誰かもわかっていないだろう。まさかこの人が日本を代表する大企業の御曹司などと思いもしないと思う。

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