嫁入り前の懐妊契約~極上御曹司に子作りを命じられて~
言うなり、彼は美琴の唇を奪った。熱を帯びた舌が口内を蹂躪していく。せっかく整ってきた美琴の呼吸が、またあっという間に乱れていく。大きな手が脇腹を撫でたかと思うと、胸元へとあがってきて美琴の敏感なところを軽く弾く。
「ふあっ」
「覚えておくといいぞ。男はな、一度ついた火をそう簡単には消せないんだ」
火がついたのは美琴も同じだった。潤んで濡れた瞳で礼を見つめた。彼に求められるままに……いや、求めているのはきっと美琴のほうだ。
「あっ。礼さん、もっと!」
「今夜は眠れると思うなよ、美琴」
いつ終わるともしれない長い夜に、美琴は堕ちていく。
非常識すぎるおかしな契約関係。そこに恋や愛は存在しないことは、十分にわかっている。それでも、彼を求めてしまう。まやかしの愛に、騙されたいと願ってしまう。
(恋愛には縁がないと思っていた自分が、まさかこういう関係にハマっちゃうとは)
年齢相応の恋愛経験を積むって大事なことだったのかもしれない。まっさらな免疫ゼロの状態で、礼のような完璧な男性と触れ合ったりすれば……こうなるのも仕方のないことに思える。
(きっと、あれよ。雛鳥が最初に見た相手に懐いちゃうやつと同じで)
この感情は礼への恋心ではないはずだ。絶対に、絶対に違う。
「甘いものは嫌いだったか」
「ふあっ」
「覚えておくといいぞ。男はな、一度ついた火をそう簡単には消せないんだ」
火がついたのは美琴も同じだった。潤んで濡れた瞳で礼を見つめた。彼に求められるままに……いや、求めているのはきっと美琴のほうだ。
「あっ。礼さん、もっと!」
「今夜は眠れると思うなよ、美琴」
いつ終わるともしれない長い夜に、美琴は堕ちていく。
非常識すぎるおかしな契約関係。そこに恋や愛は存在しないことは、十分にわかっている。それでも、彼を求めてしまう。まやかしの愛に、騙されたいと願ってしまう。
(恋愛には縁がないと思っていた自分が、まさかこういう関係にハマっちゃうとは)
年齢相応の恋愛経験を積むって大事なことだったのかもしれない。まっさらな免疫ゼロの状態で、礼のような完璧な男性と触れ合ったりすれば……こうなるのも仕方のないことに思える。
(きっと、あれよ。雛鳥が最初に見た相手に懐いちゃうやつと同じで)
この感情は礼への恋心ではないはずだ。絶対に、絶対に違う。
「甘いものは嫌いだったか」