寄り添う花のように私はあなたの側にいたい
「小花、話がある。」

お父様に、呼び止められた。

私は少し時を置くと、もう一度書斎のソファーに座った。


「さっきは、怒鳴りつけて悪かった。」

「いえ。」

急に優しくなったお父様に、ちょっと違和感を感じていた。

「ところで君は、本気で保と結婚しようと思っているのか。」

「えっ……」

顔を上げるとそこには、お父様の冷たい表情があった。

あまりにも冷たくて、私は思わず下を向いた。

「もし、保さんが私を生涯の相手と決めて頂いたなら、私はそれを受け入れようと思います。」

それは、私の決意だった。


松永氏の事も、本当は保さん、知っていたんじゃないかって。

そう思うの。

それなのに、保さんは私を選んでくれた。

私も、その想いに答えなきゃ。


「そうか。では、お母さんの病院代も見直さなければならないね。」

「えっ……」
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