森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
 だが、彼女にもしものことなんてあってはいけないのだ。万が一なんてことは、考えたくもない。

 ロキースは思う。このまま自分だけで鍵を取り戻しに行ったら、エディは勝手についてくるだろう。それならば、手の届く範囲に居てもらった方が確実に守れる、と。

 それに、この件が片付けば、エディが魔獣を見張る必要はなくなるのである。そうなれば、ロキースとの時間を増やしてもらえるかもしれない。

 魔獣の恋を応援し、元獣人を軍に引き入れたいロスティにとって、これは朗報だろう。

「ロスティの大使館へ行こう。ジョージなら、なんとかしてくれるはずだ」

 そのまま、善は急げとエディとロキースはロスティの大使館へ向かった。

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