森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される
(ななななな!)

 花が咲く、とは女性の笑みに向けて使う言葉かもしれない。

 けれど、エディのそう多くない語彙ではそうとしか言いようがなかった。

(き、綺麗過ぎる!)

 さすが人外、とエディは心の中で賞賛した。

 果たしてそれが褒め言葉なのか怪しいところだが、本当に、人とは思えない美しさなのだ。

 人はそれを欲目と言うのだが、エディはまだ分かっていない。

(ぐぬぅぅ! これは、反則っ)

 ロキースからしてみれば、エディの気持ち次第で生きるも死ぬも決まるのだ。彼女がどんなに恋を遠ざけようと、気持ちを揺さぶらなくては始まらない。
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