木村さんと蛇
『木村さんって可愛いね』
その言葉を自分自身でも無意識に言ってしまい、私達の間に沈黙が流れた。そして、自分が何を言ってしまったのか気付いたのは、木村さんの涙目と紅潮する頬。
『あ、えっ、その、変な意味ではなく、あ、ああ、これがさ!』
何か別の言葉でフォローしないとと思った矢先、私は木村さんの髪へ手を伸ばし桜の花びらを摘んだ。
『さっき、風が吹いた時に桜の花びらが教室に入ってきたじゃん。その花びらが髪に付いてて髪飾りみたいで可愛いなって』
『あ、なるほど!そう言う事ですか。びっくりしました』
ふんわりと微笑む木村さんは話を続ける。
『私、もうご存知の通りすごく人見知りの上、赤面症がちなんです。だから、中学の時はあまりクラスメイトと話せなくて、だから今こうして冨岡さんと話せて嬉しいです』
面と向かってこんな風に言われると私まで照れてしまう。
『私も、木村さんと話せて嬉しい。だからこれからよろしくね。それでさ、もしよかったら一緒に帰らない?ほら、駅前のショッピングモールでお昼食べようよ』
仲良くなるには先ずは声をかけて、一緒にお昼ご飯を食べること。それは私が中学時代に学んだ友達の作り方。これで、もっと木村さんと距離を縮められるかなっと思ったが
『えっと、私、駅とは反対の方向で、それで今日はお姉ちゃんが大学から帰ってきてお祝いをしてくれるので今日のところは失礼します』
そう言って木村さんはペコっと頭を下げて教室を出て行った。
…少しは距離縮まったと思ったけど、空回ったのかな?
でも、家族がお祝いしてくれるならそっちを優先するのが普通か。
木村さんに断られ、私は一人下校した。
その言葉を自分自身でも無意識に言ってしまい、私達の間に沈黙が流れた。そして、自分が何を言ってしまったのか気付いたのは、木村さんの涙目と紅潮する頬。
『あ、えっ、その、変な意味ではなく、あ、ああ、これがさ!』
何か別の言葉でフォローしないとと思った矢先、私は木村さんの髪へ手を伸ばし桜の花びらを摘んだ。
『さっき、風が吹いた時に桜の花びらが教室に入ってきたじゃん。その花びらが髪に付いてて髪飾りみたいで可愛いなって』
『あ、なるほど!そう言う事ですか。びっくりしました』
ふんわりと微笑む木村さんは話を続ける。
『私、もうご存知の通りすごく人見知りの上、赤面症がちなんです。だから、中学の時はあまりクラスメイトと話せなくて、だから今こうして冨岡さんと話せて嬉しいです』
面と向かってこんな風に言われると私まで照れてしまう。
『私も、木村さんと話せて嬉しい。だからこれからよろしくね。それでさ、もしよかったら一緒に帰らない?ほら、駅前のショッピングモールでお昼食べようよ』
仲良くなるには先ずは声をかけて、一緒にお昼ご飯を食べること。それは私が中学時代に学んだ友達の作り方。これで、もっと木村さんと距離を縮められるかなっと思ったが
『えっと、私、駅とは反対の方向で、それで今日はお姉ちゃんが大学から帰ってきてお祝いをしてくれるので今日のところは失礼します』
そう言って木村さんはペコっと頭を下げて教室を出て行った。
…少しは距離縮まったと思ったけど、空回ったのかな?
でも、家族がお祝いしてくれるならそっちを優先するのが普通か。
木村さんに断られ、私は一人下校した。