はじめてのカレカノ

私は覚悟を決めて昨日の保健室での出来事を皆に打ち明けた。


「転んだあと気が付いたら保健室にいたの。傍には未菜と陽人と高槻先輩がいてくれて。未菜と陽人はリレーがあるからすぐにグラウンドに戻ったんだけど」

「うんうん、そこまでは皆知ってるよ。その先!高槻先輩と保健室で二人っきりだったんでしょ?何を話したの?」

ともちゃんが話の先を急かす。

「私、中学の時に転んだところを助けてくれた人がいるって、前に話したことあったでしょ?その人の事をずっと好きだって言って皆に笑われたよね。あとさ、この前のバレンタインで工事現場の人にチョコあげた話も覚えてる?」

「そんな話は今はどうでもいいの!高槻先輩の話を聞きたいの!」

今度はゆきちゃんから急かされる。
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