平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
「魔力を繋げることができたんだ。騎獣させさせれば、あちらは一方的に繋ぐことだってできる」

語るジェドの表情は硬い。

「今、シモンは極度の魔力酔い状態だ」

「魔力酔い?」

すると、そばを飛んでいた相棒獣をコーマックが寄せてきた。

「白獣が持つ潜在能力の高さが、獣騎を上回るとかなりの負担がきます。とくに保有している魔力を慣らすまでが大変なんです」

「つまりシモン君が『頭が痛くなる』と言っていたのも、そのせいで……?」

「はい。僕らが鍛えるのは、体力だけではありません。白獣の魔力に耐性をつけるためにも訓練するんです」

「じゃないと、ああなる」

ジェドが、顎で前方を差してそう言った。

「基本的に獣騎士は、白獣の暴走を止められる力量になってからでないと騎獣させない。未熟の場合だと、ああなることも少なくない」

「そんな……」

リズが目を戻す中、コーマックが「ありえるんですよ」と言った。

「白獣は繊細で、そして本来人間嫌いです。パニックを起こして魔力が乱れた際、獣騎士が耐えられず魔力酔いで失神することも少なからずある。その場合、僕や団長の方で暴走を止めに入ります」

「獣騎士、白獣、どちらの安全も守るためだ。互いに教育と訓練が必要なのは、制御する方とされる方でバランスを取らせるためでもある」

逃げる亡霊を見つめるジェドが、目を眇める。

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