平凡な私の獣騎士団もふもふライフ3
「訓練も受けたことがない獣騎士候補。そして相手もまた、訓練を受けたことがない強い白獣の亡霊だ――こうなるのは避けられないだろうな」

心配なのだろう。

こらえてはいるが、ジェドが気が気でないのをリズは感じた。彼もまた、シモンの身を案じているのだ。

「団長様っ、足手まといにならないよう私も頑張りますから、気にせずカルロを向かわせてください!」

「リズ」

「私も、団長様とカルロと一緒に戦います」

リズは、しっかりとジェドを見つめ返して告げた。そばで見届ける。そして彼が一人で耐え忍ぶつらさがないよう一緒に戦うのだ。

場が、しばし静かになった。

果実のようなリズの赤紫色(グレープガーネット)の瞳は、不安さえも押しのける輝きがあった。

ジェドが、込み上げるものがあるようにぐっと唇を引き結ぶ。誰もが、今や弱さの一つさえ感じないリズに見入っていた。

「リズちゃん……」

誰かが、ぽつりと言った。

その時、ジェドが弾かれるようにして号令を放った。

「亡霊が人里を見付け出すに、全員で抑える! そして少年を保護しろ!」

すぐさまコーマックが、片手で敬礼する。

「団長、了解致しました!」

「了解です!」

「任せてください団長!」

コーマックの相棒獣が、ぐっと傾いて旋回する。答えたトナーが、自分の小隊へ手で合図を出してあとに続いた。

「よっしゃ行くぜ!」

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