35cmの音
「あ!眼鏡返して!」

眼鏡を奪われ、体操服を引っ張られ、派手に転んだ。

「ギャハハハ!どんくせぇ奴」
「眼鏡なんてダセェよ!」
「なにこの貧乏臭い眼鏡?捨てなよ」

3人はそう言って私の眼鏡を中庭の噴水に投げ捨てた。

「うっそ、マジー?!笑」
「ぎゃはははは!きったねー」
「うけるー!最高っ」

私は真冬の濁った水に飛び込んだ

いくつも眼鏡を買うお金はない。

さすがにどんくさい私でも

“また眼鏡壊れちゃった”
“眼鏡また無くしちゃった”

は、もう多分通らない。
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