初対面の男の人とルームシェアリング始めました。
駅前のスーパーで買い物をして・・・今日は、和食にしよう。ぶりの照り焼きに高野豆腐の煮物にかき卵とわかめのお味噌汁。

アパートに戻って、ひと息つく。蓮くん・・・あれは、実に会いたい、って感じだったよね。でも、実、拒否したし。仕方ないか、そのまま、話そう。

エプロンを付けて、お米をセットして、手際よく調理する。・・・と、蓮くんからメールが来た。気がつけば、もう6時半だ。「今から帰るよ。たぶん、7時くらい」「オッケイ」と返事をして、料理を続ける。ご飯の炊きあがりもそのくらいだ。

7時ちょうどに、蓮くんが帰ってきた。

「陽葵~!ただいま!!」

私は、蓮くんを迎えに玄関まで行き、抱きすくめられる。

「はぁ~、今日は、疲れた。ん?今日は、珍しく和食?」

「リクエストがあれば、珍しくなくするよ。ぶりの照り焼き、好き?」

「大好き!陽葵も愛してる」

くんくん、匂いを嗅いで気づいた。

「蓮くん、飲んできた?」

「ちょっと付き合いで一杯だけ。よく分かったね」

私は、胸を張って言った。

「嗅覚は、自信があるの。いろんな意味でね」

「・・・怖っ!」

蓮くんがちょっとおどけて震え上がるしぐさをした。

「私、嫉妬深いからね」

「陽葵のそういうところも好き」

と言って、ぎゅっと抱きしめてくれる。

「蓮くん、大好きだから、ね?」

「僕も・・・陽葵を誰よりも愛してる」

そっとキスをした。

「あぁ、夕食が冷めちゃう。食べよ、食べよ!!」

「あぁ」

蓮くんは食卓に着くと言った。

「わぉ!高野豆腐の煮物!!好物です!!」

「そうなんだ・・・考えてみれば、蓮くんの好きなもの、まだ全然知らないよね」

「少しずつ、覚えて言ってくれたらいいよ。・・・ってか、陽葵の作るものなら、なんでもおいしそう」

・・・蓮くんはもう、こう、赤くなるようなことを真顔で言う。
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