初対面の男の人とルームシェアリング始めました。
そのあと、2人でいくつかの決まり事を作った。

☆朝食、夕食は陽葵が作る。

☆皿洗いは蓮担当。

☆掃除・・・各自の部屋は各自で、共有スペースは平日陽葵、休日蓮。

☆洗濯は各自。

☆雑貨、生活用品の出費は折半。

☆異性の友人の連れ込みは禁止。

「・・・このくらいかなぁ」

「だね」

「気になることが出てきたら、あとで付け加えよう」

と蓮くん。今更だけど、平日に奈美さんと会うことはないのかな?でも、ちょっとそこは、「お兄ちゃん」になってもらおう。・・・って、一緒にいたい、って思うのはもう蓮くんのこと、好きになりかけてるのかな。

「今日は、ルームシェアリング記念で、外食しないか?おごるよ。ハンバーグがめっちゃおいしい店がこの近くにあるんだ」

「いいの?私の方がお世話になりそうなのに」

「気にしないで。陽葵ちゃんは、僕の妹、なんだから」

ズキン・・・妹、って言葉が胸に突き刺さる。そうだよね、蓮くんにとって、それ以上でもそれ以下でもないんだよね。

「ありがとう、蓮くん。甘えちゃう」

私は、つとめて明るく言った。

蓮くんが連れてきてくれたハンバーグ専門店は、全席カウンターだった。目の前でハンバーグがジュージュー焼かれている。
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