ヤンデレな子犬系狼様の愛は重すぎる。

「お泊まり会と言ったら恋話でしょ!!」

 みんな、美味しいって食べてくれてよかった……!

 そして、尊和くんのポテトのポタージュ、ものすごく美味しかった!!

 そんなことを考えながら、寝る支度を終わらせる。

 あとは、髪の毛を乾かすだけかぁ。

「あ、ヒヨ、髪の毛乾かすの?」

「あっ、うん……!」

「僕が乾かしてもいい〜?」

「ええっ……!?」

「いいでしょ、彼氏っぽいことさせてよ」

「じゃ、じゃあ、よろしくお願いしますっ……!」

 ど、ドラマで見たことがあるシーンみたいだなぁっ……!!

 私の髪の毛を止めていたタオルを取り、髪の毛を乾かしてくれている尊和くん。

 ふふっ、なんだか……一つ年下だから、すごく頼れる弟みたいだなぁ。

「ふふっ」

「どうしたの?」

「嬉しいっ」

「……僕も、すっごく嬉しいよっ……」

「ふふっ、なら、もっと嬉しいなぁ」

「はぁ……またそんな可愛いこと言っちゃって……」

「……?」

「よし、ドライヤー終わった。じゃあ寝ようか?」

「う、うん!ありがとう!」

「ふふっ、全然、大丈夫だよ」

「や、やっぱり尊和くんは優しいねっ……」

「ヒヨにだけだからね、優しいのは」

「えへっ……へっ……」

 も、ものすごく幸せっ……!!!

 そのあと、一緒の布団に寝転がる。

「ふふっ、あったかい。弟がいたらこんな感じなのかなぁ?」

「……弟でも、男なことぐらい自覚してね」

「えっ?あ、あ、うんっ!」

「じゃあおやすみ」

「っ!」

 ちゅっとキスされて、顔が赤くなるけれど、たまには仕返してやろう!と、ホッペにちゅっと口付けた。

「おやすみっ」

「っ!!!」

 ……?動揺してくれてるのかなぁ?

 なんかっ……嬉しい……!

「ヒヨ!まだ寝ないの!お泊まり会と言ったら恋話でしょう!?」
 
「あっ……そ、そうだね」

 互いに向き合いながら、お話を始める。
 
「尊和は、日和のどんなところが好きなんだ?」

「えっ?もう全部ですけど……笑ってるところも、——泣いているところも」

「うゎ、触れたくないな。じゃあ次瑠奈!!」

「はぁ!?ら、来楽が言いなさいよ!」

「んぅ……眠いよぉ……」

 睡魔に勝てずに、私は眠りについてしまった。

ぎゅうっ。

「っ……」

 尊和くんに、抱きつきながら、心地いい夢の中。

 なんて知らずに——
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