ヤンデレな子犬系狼様の愛は重すぎる。
「ふ、2人はものすごく優しいお方ですね……!!!」

「そんなことないよ」

「まぁね〜」

 2人共……やっぱり、性格とか全然ちがうなぁ。

 明様は、すごく大人びてるっ……。

「ひーよちゃんっ」

「あっ!玲様!どうなさいましたか?」

「日和ちゃんに会いたくなっちゃって……」

「ふふっ嬉しいですっ……!いつでも会いにきてくれて大丈夫ですからね」

「ありがとう」

「だめだよ日和」

「わっ」

 明様に、横から抱きつかれた。

 ど、どうしたんだろう……!?

「ど、どうしたんですかっ……!?明様……!」

「日和ちゃ〜ん!」

「っ!お、奥様!?」

 さ、最悪!!
 
「あら?明くんどうしたの?」

「……」

「あ、あのっ……」

「ふふっ、大丈夫よ、わかってるから」

「ううっ……奥様っ……!」

「甘えたいのよね」

「ん……」

「日和ちゃん、ちょっと許してちょうだい?明、いつも色々と頑張りすぎちゃうの。たまには甘えさせてあげて」

「あっ、は、はい!」

「じゃあ、私はもう行くわね」

「あっ、は、はいっ……!」

「今度ゆっくりお話ししましょ?」

「はい!ぜ、是非……!!」

「ふふっ」

 そう言って、お部屋を出て行かれた奥様。

 綺麗で可愛くて、お優しい人だなぁ……。

「日和……」

「あっ、明様。ふふっ、いいですよ、たくさん甘えてください。あと、私の前では、無理しないでくださいね」

「うん……ありがとう……」

 抱きしめる力を強くした明様。

 ふふっ、やっぱり小学生だなぁ。と思いながらも、愛らしさが溢れた。

「……ねぇ日和……?なにやってんの」

「へっ!?と、尊和くんっ……!?」

「だめ日和、舞もきて」

「うん」

 すると、明様の言葉で舞様まで私に抱きついてきた。

 ど、どうしよう!?

「あのっ……」

「ヒヨ……許さないからね」

「ええっ……!?ち、ちがいますっ……!離してください2人共っ……!」

「っ!わ、わかったから、泣かないで」

「ごめんね」

「あ、ありがとうございますっ……」

 わ、私って、泣き虫っ……!?

「尊和くんっ……!」

 そう言って、正面から思い切り尊和くんに抱きついた。

「っ!な、なにやって……」

「ごめんなさいっ……私が好きなのは、尊和くんだけだよっ……?」

「っ!あーもう……好きすぎるんだけど……」

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