あの夜身ごもったら、赤ちゃんごと御曹司に溺愛されています
私は急いで手を洗って電話に出た。
「もしもし?」
『忙しい時にごめん。ちょっと忘れ物をしちゃって……悪いが持ってきてくれないか?」
「わかった」
自宅の書斎にファイルを置き忘れたらしく、私はそれを届けに行くことにした。
農作業中でラフすぎる服装だったので裏から回った。
「こんにちは〜」
「あっ、奥様。お疲れ様です」
奥様と呼ばれるのは少々恥ずかしく慣れないものだ。
すると支配人がやってきた。
「奥様、こちらのファイルは私どもが社長にお渡しします」
「ありがとう。お願いします。じゃあ——」
帰ろうとすると、支配人は私を引き止めた。
「すみませんがちょっとこちらにきていただけますか?」
「え?」
言われるがままついていくとどういうわけか客室に案内された。
「どうしたの?」
尋ねても誰も答えてくれないばかりか、たくさんの人が部屋に入ってきた。
「とりあえず〜シャワー浴びてきてください」
「え?」
< 146 / 148 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop