あの夜身ごもったら、赤ちゃんごと御曹司に溺愛されています
悠一さんの別荘に通いだし5日が経った。
ここ数日、仕事が忙しいようで不在が多い。
それはそれでいいのか悪いのか。
いればどうしても意識してしまうし、不在だとホッとするも寂しさを感じてしまう。
もう、なんてわがままなんだろう。
実は、今日母が美崎島にやってきたのだ。
祖父母の様子はもちろん、柊一に会いにだ。
テレビ電話で頻繁に話をしているので柊一も私の母に会えて嬉しい様子。
一気に家が賑やかになった。
母や柊一を見てくれている間に、私は注文のあったアクセサリーの発送準備をしていた。
「翼、ちょっといい?」
母が柊一を抱っこして部屋に入ってきた。
私が作業をしている姿をじっと見ていたかと思うと、黙って手伝ってくれた。
「仕事は順調そうね」
「うん、やっと顧客が増えてきたって感じ」
「でも大変じゃない? 材料を調達したりするのだって内地と比べれば」
「そうだけど、苦じゃないよ」
「ねえ、そろそろこっちに戻ってこない?」
実家に戻ってこいということだ。母は話を続けた。
「今すぐってことじゃないの。でも柊ちゃんのことを考えるとね〜小学校だって今島の子供はなんにんだった?」
「小中学生合わせて三十人弱ぐらい?」
「そのぐいらいよね。これから保育園やら小学校、中学は隣の島まで行かなきゃいけないのよ。それを考えるとやっぱりここは住みにくいと思うの」
この島で育った母は、高校生の頃船で通っていた。その大変さをしっているから柊一のことを心配しているのだろう。
「わかってる。でも……じいちゃんや婆ちゃんとの暮らしも大事だし、この子もまだ1歳半だよ。すぐには考えられない」
だが他にも理由がある。
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