幼なじみの溺愛が、私を離してくれません
いつもの千夏ならすぐに言い切るんだけどな…。



でも、もし本当なら千夏の願いは叶えたい。



「じゃあ、今から行こうよ。私は花火見なくても大丈夫だし…」



違和感を感じつつ、千夏と2人で抜けようとしたその時。



「って、あれ…?千夏と影野くんは?」



さっきまでそこにいたはずの2人が、揃いに揃っていなくなっていた。



え、神隠しにでもあった…?



忽然と消えたものだから、冗談抜きでそう思ってしまう。



周りは人だらけで見つけようにも見つけられないし、この混雑から抜けるのはかなり難しいはず。



「2人でチョコバナナ買ってくるって、冬夜から連絡きたよ」



「………」



結弦は平然とスマホを見せてきたから、もう呆れを通り越して項垂れる。
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