サッカー部のイケメン二人の間で揺れて

「優斗くん、ありがとう。私、優斗くんのこと誤解してた。もっと早く素直になれたらよかった」

「恭介とダメになったら俺のところに戻って来いよ。ずっと待ってるから」

私は優斗くんの優しさに触れて、過去の自分を後悔した。


ありがとう、優斗くん。


「早く追いかけないと。行って詩織。早く」

そう言って優斗くんは俯いた。優斗くんの肩が少し震えているように見えた。

私はそんな優斗くんを抱きしめた。

初めて私から・・・。

どうしてか分からないけど、そうしたくて。


「優斗くん、ありがとう。今までも」


そう言って優斗くんから離れ、恭介の後を追いかけた。




「俺、やっぱり詩織だけだ・・・」

優斗くんは私の姿が見えなくなってから、そう呟いた。



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