殺人感染
☆☆☆

2階から3階へあがる階段には死体はなかった。


しかし、相変わらずあちこちに血痕が残ってて、ここが凄惨な現場になったことが理解できた。


3階まで上がりきったとき、足音が聞こえてきてあたしたちは足を止めた。


顔だけ廊下に出して確認すると、1人の男子生徒が複数の殺人鬼たちに追われているのが見えた。


「誰か助けてくれ!」


叫びながらこちらへ向けて走ってくる。


咄嗟に階段を駆け下りて逃げようかと思ったが、男子生徒は手前の教室に逃げ込んだ。


しかし、ドアを閉めるタイミングが遅れた。


殺人鬼たちがいっせいにドアに手を伸ばし、無理やり開けられる。
< 94 / 138 >

この作品をシェア

pagetop