【完】嘘から始まる初恋ウェディング

「だ、大好きだなんて、きゃあーッ」 ついつい口に出して、両頬を押さえる。 そんな私を母と白鳥さんは不思議そうに見つめる。

「じゃあ、ルナさんそろそろ行きましょうか」

「ええ、そうね。 じゃあ行ってきます、お母様。
ロミオとジュリエットも良い子でお留守番しているのよ?」

「ルナ、あんまり白鳥さんにご迷惑にならないようにね。
気をつけていってらっしゃい。 白鳥さんもルナをよろしくお願いします」

母達に見送られ、私の人生で初めてのデートはスタートした。
秋の爽やかな風が吹いていて、雲一つないお天気の過ごしやすい気温。

美しく茜色に色づいていく、木々たち。金木犀のちょっぴり甘い香り。 目でも匂いでも美しい秋を感じる事が出来る。 その隣には、理想の男性が居てさり気なく車道側を歩いてくれる。

こんな素敵な日にずっと公演を待っていた舞台。

シェイクスピアのロミオとジュリエットを原作として、現代版に時代設定を変えてある作品だ。

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