【完】嘘から始まる初恋ウェディング
「こそこそ隠れて吸わなくたっていいのに…」
「いやあ、桜栄家は誰も煙草を吸いませんからね。そこは僕も気をつけなくちゃ…
取り合えずルナさん、そんな所に突っ立っていないでここに座ってください。
何かありました?仕事の相談ですか?」
ゲストルームとして扱われている部屋ではあるが、俺が来る前から必要な家具は一通り揃えてあった。
だから、テーブルと小さいながら高そうなソファーもある。 自分は床に座り、ルナをソファーへと促す。
けれどルナはソファーには座らなかった。 俺の前目の前、床に正座をする形で座り込んだ。 そして顔をずいっとこちらへ近づける。
ち、近ぇよ…!
前屈みになると、胸の谷間がくっきりと見えるんだ。
いい加減にしてくれ…! すっぴんだと言うのに、お人形さんのような顔。 真っ白で透き通った肌も
少し動くだけで、柔らかいシャンプーの香りが空気中に舞う。 こいつは自分で自分が分かっちゃいない。
鈍感で天然で、さすがの俺も苛ついてくる。