【完】嘘から始まる初恋ウェディング
チクッと小さな棘が胸に刺さったようだ。 これからは自分の言葉に責任を持って、割り切った気持ちを持たないといけない。
「お前さー少し太った方がいいぞ?」
「重いのは嫌いでしょう、白鳥さん」
「そーゆー重いって意味じゃねぇよ!」
「そんなの知ってますわ…!」
「何だよ、いきなり口答えしてきやがって。
つーか細すぎる。 ジュリエットより体重軽いんじゃねぇの。
そのくせ胸はでけーとか
そーいえばお前企画書は大丈夫なのか?!」
「あ、それはばっちりです。」
「そっか、会議で本決まりになるといいな」
その優しさは、本物。 ある意味誠実な人だとも思う。
恋人になりたい、特別な関係になりたい。バレバレな気持ちを、真っ向から否定してくれた。
じゃあ、結局このまま?彼に一回抱かれれば満足だったのだろうか。 考える事を全部放棄して、甘ったるい幸福に酔っていたい。
それでも考えずにはいられなかった。 あなたの特別な人になる為に、私は一体何をすればいいの?
人に頼って守られてばかりで生きて来たから、私には分からない。