【完】嘘から始まる初恋ウェディング
姉妹の間に何とも言えない不穏な空気が流れる。 間に挟まれた阿久津北斗は相当ショックだったのか、その場で固まっている。
いい加減気が付けよ。 レナの気持ちにも。どいつもこいつも鈍感で苛ついてくる。
スッとルナの前に立つと、レナがこちらを見上げ睨みつけ「あんたには関係ないでしょう?」と強い言葉が飛んでくる。
「まあまあ、レナさんも落ち着いて。
大人になれば互いに話せなくなる事もあるでしょう? それにレナさんもルナさんに秘密にしている事の一つや二つくらいあるでしょう?」
「な、私はルナに秘密にしている事なんて…ない…わ」
なんつー歯切れの悪い言葉だ。 これじゃああると言っているようなものだろう。
嘘をつくのが下手な女だ。
「妹さんを大切に思う事は悪い事じゃない。
けれどルナさんも大人だ。 レナさんが思っているよりずっと色々な事を考えていますよ」
「だから何であんたみたいな他人に分かるのよ?! 大体あんたムカつくのよ。いきなり会社にやってきてお父さんの秘書?!
意味が分かんないのよね!そのくせ秘書の仕事は全然してるようには見えないし、最初から怪しい男だとは思っていたのよ!」