【完】嘘から始まる初恋ウェディング
「お前はそっちじゃねぇよ」
私を包むように足の間に座らせる。 すっぽりと包まれた体。 彼の温もりを感じて安心する。
そして彼は私の膝の上に白い紙袋をそっと置いた。
「え?」
「俺は、ハリーウィンストンをぽんぽんと平気な顔をして買える男じゃねぇ」
「これは…これって…」
「特別な意味はねぇよ。 なんつーの?仕事のお祝いみたいな。…お前、頑張ってたし」
「私になの?!」
振り返って彼の顔を見て見たら、そっぽを向いていた顔は真っ赤に染まっていた。
震える手でラッピングを解くと、その中には可愛らしいリボンの形のイヤリングが入っていた。
ピンクとローズの石がついた、私好みの可愛らしいアクセサリーだ。 思わず嗚咽がこみ上げてくる。
「うッうう……」
「おいッ!何を泣いてやがる!
と、特別な意味は…ない…
たまたま、ほんとーにたまたま道端を歩いていたらお前に似合いそうなふわふわとしたアクセサリーがあった…
ハリーウィンストンとか高級な類の代物ではない!」