【完】嘘から始まる初恋ウェディング
チートでイージーモードな人生と陰で言われる事はもう気にならなかった。 少しだけ自分に自信が持てたのは、やっぱり白鳥さんの存在が大きかったから。
順風満帆に日々は過ぎて行った。 けれども最近社内でレナちゃんが浮かない顔ばかりしている。
「桜栄さん、頼んでいたスイーツファクトリーへの連絡は取っておいてくれた? 展示会の件で変更の箇所があるって先方から連絡がきていたんだが…」
「あッ…申し訳ありません…!」
「忘れてたの?どうしたの?桜栄さんらしくないなあー…
展示会まで時間がないんだからしっかりね。 きちんとスイーツファクトリーさんへ連絡しておいてね」
「はい……本当にごめんなさい…。 今すぐに連絡しておきます!」
レナちゃんが仕事中にぼんやりとしているのは、珍しい。いつだってバリバリに仕事をこなして、男顔負けな彼女のこと。
心配だった。
けれど、この間喧嘩のような言い合いをしてしまってから、微妙に距離が生まれた。
その距離の埋め方は分からない。
レナちゃんの様子がおかしいのは、私とほっくんの件についてに決まっている。 白鳥さんとお付き合いを始めた事をはっきりと言えたならいいのだけど、口止めをされた所だ。