【完】嘘から始まる初恋ウェディング

俺達が食事をしている間、ロミオとジュリエットもご飯の時間らしく、大きさの全く違う二匹が並び合って旨そうに飯を食っている。

こいつらの食べている物さえ、俺が普段食ってる物より高かったりするんだろう。


いち早くご飯を食べ終えたジュリエットが俺の前へやって来て、ハッハッと舌を出しながら荒い呼吸をして、尻尾をぶんぶんと振り回す。

ロミオは少し離れた場所で、自分の体を舐めながら食後のブラッシングをしている。

「あらあ、ジュリエットはすっかり翔さんに懐いちゃって。
駄目よ、まだ翔さんはご飯を食べているからねぇ」

「アハハ、可愛いもんですねぇ。 後で遊んであげるから、もう少し待っててな?」

俺の言葉に嬉しそうに目を輝かせその場に座るジュリエットは、少しだけルナに似ていた。
知らん顔しながらも、ちらちらとこちらを気にする小生意気なロミオは、レナと言った所か。

しかしこいつ何でここまで俺に懐いているんだ?! 俺は全く持って犬が好きではない。 ルナの手前可愛がって見せるが、苦手なものは苦手だ。

どこまでも相手を信頼しきって、毎日飽きもせずにまるで’初めて’の様な嬉しさを表現してくれる。 ここまで純粋無垢であれば、苦手なものでも情が少し沸くのは分かる気がする…が。

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