【完】嘘から始まる初恋ウェディング

明日は…
たまりにたまったストレスを発散させるために…
遊びまくろうと…

そういった素晴らしいプランを組んでいた、はず…だ。

ひくひくと頬が引きつって、笑顔が強張っていく。

「あら、いいわねルナ。 ルナと翔さん好きな物が似ているから、きっと楽しいと思うわ…!」

おいおいおい、ちょっと待てよ。 このお嬢さんと好きな物なんてひっとつも似てねぇんだが?

余計な事を言ってんじゃねぇぞ? つーか、あの社長め、ぬぁーにがルナは休日は余り出掛けないだ。呑気に舞台チケットなんか取ってやがるぞ?!

土日は基本的に好きな事をしていい。 ただし、それはルナが家を出ないのが条件だ。 先ほど自分の中で組み立てた休日の予定が、音を立ててガラガラと崩れ落ちて行った。

修復の仕方は知らない。 引きつった笑顔のまま、ルナへと向かい口が勝手に動く。

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