棘甘王子に現行犯逮捕されちゃいました ゾルック 三人目
「鈴に話があるんだけど」
「椿ちゃんとのノロケ話?」
「違っ」
「椿ちゃんに伝言なら、受け付けないからね」
「だから、違うって言ってんじゃん」
私は、勇君に関わりたくない。
顔を見るだけで
身代わりだった
惨めな自分が、蘇ってきちゃうから。
こんな時は、瑠奈ちゃん助けて!
そんな思いを込め、周りをキョロキョロ。
親友は、私の困り顔を見逃さないでいてくれて。
「鈴、宿題うつさせて~」と、
私に抱き着き。
「勇くんが鈴に話しかけるところ、
初めて見たよ~。何の話してるの?」
と、勇君をガン見。
「なっ…なんでもないし」
勇君は、逃げるように
自分の席に戻ってくれたけれど。
付き合ってた頃の
両想いだって浮かれていた
勘違いな自分が脳裏に浮かんで
胸が、ザラザラと痛みだした。