棘甘王子に現行犯逮捕されちゃいました ゾルック 三人目



 あっ君と一緒にいると、
 たまにやってくる、むずがゆい時間。



 黙々と髪をいじるあっ君に。

 ただただ、座っているだけの私。




 気まずくて
 どうにかしなきゃって思うのに。


 焦れば焦るほど

 この重い空気を
 蹴散らす方法が見つからない。





 ドキドキが駆ける。



 私の心臓を壊すように。

 ドキドキドキドキ。




 無音の空間で。

 自分の心臓の音に、意識を奪い取られていると。



「後れ毛パンダの完成」


 あっ君が、私の前に回り込み
 手鏡を向けてくれた。



 うわぁ。

 キュートな髪型。

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