エリート御曹司の秘書兼、契約妻になりました
メモ……もしかして、ハロウィンパーティーの日の?
誰が書いたのかわからず不気味だったけれど、秘書課の先輩だったとわかって少し気が抜けた。彼女たちが私を嫌っているのは重々承知だし、もう慣れっこだから。
「もともとアンタのことは気に食わなかったけど、あの日はあからさまに久宝社長がでれでれした顔でアンタのウサギコスプレ見てたから、面白くなかったのよ」
「そ、そんな顔してたつもりは……」
「してましたよ、大和。この上なくだらしのない顔を」
急に話の矛先が自分に向かい、慌てたように言い訳する社長を、紫倉さんが一刀両断する。
シリアスな雰囲気が一瞬ふっと緩んだが、私にはまだ気になることがあり、先輩に尋ねる。
「じゃ、ロッカーのドアに画鋲もをつけたのも?」
「そ、それは私です……ごめんなさい」
今度は別の先輩が手を上げ、ぺこりと頭を下げる。それに続くようにして、残りふたりの先輩方も、「いつも更衣室にあなたがいるのを知ってて悪口言ってました、ごめんなさい」と謝罪した。