シークレットベイビー② 弥勒と菜摘
食事中に、櫂が弥勒に今日の事を報告した。
「でもさ、やっぱオレが金持ちだって」
と困ったように言う。
「とんでもない、とか、そんなことないよ、なんて言ったら、嫌味でしかないしね」
と菜摘も悩む。
「弥勒だったらどう答えてたんだ? 」
「その欠点はなおしようがないから、我慢して」
と弥勒が菜摘の顔を見て、
「って、菜摘に言った」
「菜摘まで、金持ちとか言ってきたのか? 」
「違うよ」
「なんて聞いたんだよ」
「なんだっけな、菜摘? 」
わかってて言ってる⋯⋯ 。
「かっこよすぎて困るって言って⋯⋯ 」
「はあ、やってらんねー
あ、でも、オレも『それはなおしょうがないから。我慢して』それでいくか」
よかったのかな⋯⋯ 。このアドバイス⋯⋯ 。
今日は今から、弥勒はランニングするらしい。櫂も「行こうかな」って言ったら、
「わたしも」
と一子が言うので「だめ、」って言って「お風呂に入っとこうね」と止めた。